図解:仕入れ物件の入手ルートの内訳
「格安の戸建てを買って、家賃収入を得たい」——そう思っても、多くの人が最初にぶつかる壁があります。
それは、「そもそも、そんな物件はどこで探せばいいのか」という疑問です。
この記事では、格安中古物件投資における物件の探し方を、実際の入手ルートの内訳から解説していきます。
目次
ボロ戸建てが見つかる2つの入手ルート
格安の戸建て物件を探すルートは、大きく分けて2つあります。
ひとつは、不動産ポータルサイトなど、誰でも閲覧できる「一般公開」の物件情報です。 もうひとつは、不動産業者から個別に紹介を受ける「未公開物件」です。
ポータルサイトは手軽に見られる一方、条件の良い格安物件ほど競争率が高く、 掲載された瞬間に他の投資家に押さえられてしまうことも珍しくありません。
実は仕入れの9割が「未公開物件」というリアル
著者が実際に仕入れている物件のうち、一般のポータルサイトに掲載されていない 未公開物件は、9割近くを占めるといいます。
なぜ、これほど多くの物件が一般公開されないまま流通しているのでしょうか。
その背景には、不動産の仲介手数料が法律で上限を定められているという事情があります。 極端に言えば、不動産業者にとって「誰に売っても、受け取れる手数料は同じ」なのです。
だとすれば業者は、細かい質問ばかりで決断が遅い相手よりも、物件の価値をすぐに理解し、 気持ちよく即決してくれて、取引後も良い関係を築ける相手に、優先して物件を紹介したいと考えるのが自然です。
つまり、格安中古物件投資における「探し方」の本質は、検索テクニックではなく、 業者に「この人に売りたい」と思ってもらえる関係を築くことにあるのです。
業者から「売りたい」と思われる人になる3つの視点
業者から「売りたい」と思われる人の3つの条件
具体的には、次の3つを意識すると良いでしょう。
- 物件の価値をすぐに理解できる知識を持つ:利回りの計算やリスクの見積もりが自分でできること
- 良い物件だと判断したら、気持ちよく即決する:業者から見て「決断が早く、気持ちの良い相手」であること
- 取引後も誠実な対応を重ね、長期的な信頼関係を築く:一度きりの取引で終わらせないこと
これらは一朝一夕で身につくものではありませんが、意識して積み重ねることで、 未公開のお宝物件に出会える確率は確実に高まっていきます。
一般の投資家が避ける物件ほど、実は狙い目になりやすい
「大多数の投資家が見向きもしない場所にこそ、本当のチャンスは眠っている」という考え方が、 格安中古物件投資の根底にはあります。
具体的には、次のような物件が狙い目になりやすいとされています。
再建築不可物件
競争が少なく交渉しやすい
事故物件(心理的瑕疵)
告知の上で家賃を下げ需要をつかむ
空き家期間が長い物件
修繕リスクの分、価格交渉の余地大
- 再建築不可物件:接道義務を満たさず、建て替えができない物件。買い手が少ない分、価格交渉がしやすくなります。
- 事故物件(心理的瑕疵物件):過去に事件・事故があった物件。告知義務を守った上で、相場より大幅に安い家賃を設定すれば、借り手が見つかるケースは少なくありません。
- 空き家期間が長い物件:空き家期間が5年を超えると修繕リスクは上がりますが、その分価格交渉の余地も大きくなります。
こうした物件を検討する際、著者は利回りの目安として次のような基準を持っています。
| エリア | 表面利回りの目安 |
|---|---|
| 国道16号線より外側のエリア | 20%以上 |
| 国道16号線より内側の一都三県 | 15%以上 |
| 東京都内 | 10%以上 |
※これは著者が物件を検討する際の一つの判断基準であり、将来の利回りや収益を保証するものではありません。 物件ごとに個別のシミュレーションが必要です。
ここで紹介しているのは、あくまで「表面利回り」の目安です。経費を差し引いた実質利回りや 資金回収期間まで踏み込んだ具体的な計算方法は、 築古戸建ての利回り計算方法|表面利回りと実質利回りの違い で詳しく解説しています。また、これらの物件を現金で購入する場合の資金の目安については、 少額×現金で始める戸建て投資|属性に左右されない理由 もあわせてご覧ください。
ただし、再建築不可物件の中でも「借地権の物件」や「私道トラブルを抱える物件」は、 価格がどれだけ安くても避けるべき"地雷"とされています。 この2つの見分け方は、ボロ戸建て投資の失敗例7選|築古戸建てで後悔しないための回避策 で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。 また、購入前に確認しておきたいポイントは 買ってはいけない築古戸建てチェックリスト|プロが見るポイント にチェックリストとしてまとめています。
個人で探す場合に注意したいこと
未公開物件のルートを持たないまま、ポータルサイトだけで物件を探し続けると、 割高な物件を掴んでしまったり、短い内見だけでは見抜けない「隠れた欠陥」を 見落としてしまったりするリスクがあります。
判断材料として有効なのが「空き家期間」です。空き家期間が1年未満であれば ライフラインがそのまま使える可能性が高く、5年を超える場合は修繕費を 多めに見積もっておく、という考え方が基本になります。 契約前に確認すべきチェックポイントは、 買ってはいけない築古戸建てチェックリスト|プロが見るポイント で一覧化していますので、あわせてご覧ください。 こうした個別のリスクへの向き合い方は、 空き家問題を「資産」に変える。格安中古物件投資入門 でも解説しています。
物件を安く仕入れられても、リフォーム費用の見積もりを誤ると、収支計画は簡単に崩れてしまいます。 「どこまで直すか」という判断の考え方は、 ボロ戸建てのリフォーム費用の考え方|どこまで直すのが正解か で詳しく解説しています。
また、日本全国の空き家数は約849万戸(総務省調べ)にのぼり、 2038年には2,303万戸まで増えると予測されています(野村総合研究所調べ)。 この空き家問題の背景と数字については、上記の入門記事で詳しく紹介していますので、 あわせてご覧ください。
一人で探すか、プロの仕入れサポートを頼るか
ここまで見てきた通り、格安な物件を探すには、業者との信頼関係づくりや、 物件の目利き力が欠かせません。しかし、これらを一人で一から築いていくのは、 決して簡単なことではありません。
格安中古物件投資では、仕入れ・リフォーム・客付け・管理・売却という一連の工程を、 一貫した視点で捉えることが基本になります。 ボロリッチでは、この最初の入り口である「仕入れ」の段階から、物件探しをサポートしています。 物件が見つかった後、入居者をどう見つけるかという客付けの工夫については、 築古戸建ての客付け・入居募集のコツ|ボロ屋でも入居は決まる で詳しく解説しています。最終的に「売る」か「持ち続ける」かという出口戦略の考え方は、 築古戸建ての出口戦略|売るか持ち続けるかの判断基準 でまとめています。
まとめ
ボロ戸建てや格安中古物件は、ポータルサイトのような一般公開の情報だけでなく、 その多くが不動産業者との信頼関係を通じて流通しています。
だからこそ「どこを検索するか」よりも、「業者にどう信頼してもらうか」という視点を持つことが、 探し方の本質だと言えるでしょう。
一般の投資家が避ける物件にこそチャンスがあるという考え方も、 あわせて押さえておくと、物件選びの視野が広がります。 投資の基本や具体的なリスクについては、 空き家問題を「資産」に変える。格安中古物件投資入門と ボロ戸建て投資の失敗例7選|築古戸建てで後悔しないための回避策、 そして買ってはいけない築古戸建てチェックリスト|プロが見るポイント、 表面利回りと実質利回りの計算方法については 築古戸建ての利回り計算方法|表面利回りと実質利回りの違い、 物件が見つかった後のリフォーム費用の考え方については ボロ戸建てのリフォーム費用の考え方|どこまで直すのが正解か、 少額の自己資金・現金購入から始めたい方は 少額×現金で始める戸建て投資|属性に左右されない理由、 入居者を見つける客付けのコツについては 築古戸建ての客付け・入居募集のコツ|ボロ屋でも入居は決まる、 売るか持ち続けるかの出口戦略については 築古戸建ての出口戦略|売るか持ち続けるかの判断基準 もあわせてご覧ください。